寒天もゼラチン同様、ゼリーを作ったりするときに使われますが、
ゼラチンは、動物の皮膚や骨、腱などの主成分であるコラーゲンに熱を加えて作ったもので、
寒天は、天草(てんぐさ)やオゴノリなどの紅藻類の粘液質を凍結、乾燥したものです。
お菓子や料理につかう材料として似ていても、寒天は海藻から作られていて、ゼラチンは動物性タンパク質から作られていて、違ったものです。
また、この寒天は、偶然の産物のようですよ。
江戸時代初期の1685年(貞享2年)、現在の京都府伏見において旅館『美濃屋』の主人・美濃太郎左衛門が、戸外に捨てたトコロテンが凍結し、日中は融け、日を経た乾物を発見した。これでトコロテンをつくったところ、前よりも美しく海藻臭さが無いものができた。
これを黄檗山萬福寺を開創した隠元禅師に試食してもらったところ、精進料理の食材として活用できると奨励された。同時に名前を尋ねられたが、まだ決めていなかったためその旨伝えると、隠元は「寒空」や「冬の空」を意味する漢語の寒天に寒晒心太(かんざらしところてん)の意味を込めて、寒天と命名したという。
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