箸のタブー

箸の使い方で、やってはいけない「嫌い箸」というのがありますよね。

「嫌い箸」でやってしまいがちなことは、食事の途中で器の上に箸を渡して置く「渡し橋」ですが、これは、「もう食事が終わりました」ということになります。そして、箸に付いた物をなめるのも「ねぶり箸」といってしてはいけません。

それから「たて箸」は、死者に供えるご飯に箸を突き刺す風習が日本にはあり、仏事をイメージさせるためやってはいけません。それと同じように「箸渡し」も、火葬の時に箸と箸で死者の骨を渡すためこれも縁起がよくないので決してしてはいけません。

そして一番やりがちなこと・・・

それは、大皿に盛られてきた料理を取り分けるときにやる「逆さ箸」です。これは実はいけないことなのですよ。理由は、自分の手で持っていた方で料理を取ることは、直接料理に手で触れてるようなものだからです。それに、箸の両側が汚れるのも見た目がよくないですよね。

本来、複数で取り分けて食べる料理には、料理を取り分けるための「取り箸」がついているものです。でも、「取り箸」が付いていない場合は、お店の人にいって「取り箸」をいただいてください。そして、気を遣わない仲間同士の食事でしたら、一言「直箸でいいですか?」と聞いてから、自分の箸で料理を取っても良いと思います。特に鍋料理などは、「取り箸」を使うのが面倒だったりしますからね。そこのところは、「逆さ箸」をしなければ、ケースバイケースでいいと思いますよ。

「嫌い箸」は、一緒に食事をする人に嫌な思いをさせないためのルールですから、守った方が楽しい食事ができると思います。